2023/07/10 インタビュー

【大分県】ゴールデンタイムはお客様に届いてから

投稿者:カクイチ

株式会社ヤナイ園芸
代表取締役社長(大分県臼杵市)

 

シクラメンやカーネーションを中心にクリスマスベゴニア、チェリービー、ミニガーベラ、カラー、ナデシコ、花コショウなど約14種の花の栽培と九州一円の市場へ出荷。
卸売りだけでなく、花きの直売イベントの開催、参加、季節によってはスーパーなどでの店頭販売も行ないお客様に心から喜んでいただける花づくりを目指す。

 

なぜウルトラファインバブルを導入されましたか?

・はじめ話をきいてみたとき、これは花にいいのではないかと思った。

・酸素を供給することによって植物体の成長がよくなればいいなと思った。

・酸素を与えるということは、植物にとって悪いことはないと思って、当初のモニター会員100名に応募をして使い始めた。

 

ウルトラファインバブルの効果はいかがでしたか?

・シクラメンのウルトラファインバブル試験区は、コントロール区と比較して、ロスが極めて少なかった。株も丸々太って健体だった。

・ベゴニアも、ウルトラファインバブル試験区は、葉枯れ・根腐れによるロス(平均約3%がほぼなく、選別の手間の省くことができた。

・クリスマスベゴニアは、ウルトラファインバブル導入前の2016年はロス率が6.1%だったが、ウルトラファインバブルを導入した後のロス率は2017年が3.1%、2018年は1%と減少させることができた。

・コントロール区では、徒長し、葉も小さく、花色も出ていなかったが、ウルトラファインバブル区では、花丈が揃い、葉は大きく、花色も濃く、秀品が多かった。

 

クリスマスベゴニアの生産鉢数と出荷鉢数の推移

2016年はウルトラファインバブル導入前 、2017年以降はウルトラファインバブル導入後

 

導入してから何か変えましたか?

・導入した2年目は、肥料をわざと窒素多めにいれて樹勢をつよめにつくってみたところ、すごい良い株ができて、花もきれいにあがった。いままで一番良いのができた。

・10月、涼しくなってから植替えしたところ、気候がよかったのか、腕がよかったのかもしれないが(笑)、違うハウス(ウルトラファインバブルなし)で管理していたものをウルトラファインバブル水があるところに移し替えたら、一気に根が動いた。

・根がぐーっと大きくなって 窒素をつかいはじめて色も花芽が揃って、上がってくるときに色が良くなった。もう少し肥料を入れないといけないかなと思ったが、最後の出荷まで追いついているから、窒素を食った分だけ、花芽がついたのではないかと思った。

・窒素を食えたから 残った分のリン・カリのスイッチ、パンチがはいったのではないか。バランスがよかったということ。そのバランス、が難しい。窒素は入れすぎると葉っぱばかりになるから。

・肥料が足りなくなったら、次追わないといけないなというとこがわかれば、もっと出荷期間を長くひっぱることができる。

・いままでどおりだと肥料が足りないかもしれない。

・ウルトラファインバブルは、肥料を食える状態の根っこをつくる。

・もともとの樹勢がないと花芽がうまくのらない。リン・カリのバランスをとってあげると伸びるようになる。

 

2022年の検証試験育苗から検証を実施いただきましたが、何か発見はありましたか?

・まず育苗の時、ウルトラファインバブルありの方が生育が早く大きかった。

・それが3ヶ月程時間が経つにつれて、コントロール区の方が逆転して大きくなった。

・普通であればウルトラファインバブルの方が大きくなるのではないかと思うが、ウルトラファインバブルありの方が窒素の吸収量が高く、もともと肥料を養土の中にあまりいれない状態で試験をしたので、先に肥料を吸いきったため、コントロール区も見た目には同じに追いついた。

・温度が低いとき(2月3日)にウルトラファインバブルあり区は生育が良い。

・温度が上がってきたとき(4月5日)にコントロール区がウルトラファインバブル区に追いついた。

・ウルトラファインバブルあり区は花芽に肥料が多くいっており生殖成長にかたよった為、株は小さく花が早くついた。ウルトラファインバブルあり区は花が早くくることがこれで確実に分かった。生殖成長に傾いたらコントロール区と逆転は出来ないが、あり区は追肥をすればもっといい等級の花が出来る。

・普通に考えれば、ウルトラファインバブルを使えばいいものができそうだたが、花芽のコントロールの仕方および肥料をつかってウルトラファインバブルありとなしを調整することで、理想の花コントロールができるようになった。

 

ウルトラファインバブルの浸透性についてはどう感じられていますか?

・ウルトラファインバブルの機械を導入して、水かけだけでなく、農薬の希釈水にも使ってみようと思った。当時の担当者に「使っても大丈夫なの?」と聞いたら、「だ、だ、だ大丈夫です」と言われたので、恐る恐る使ったところ、全然問題はなかった。

・水をかけても「なんか乾きがはやいな」、「葉水が通常よりも早く乾いているな」と気がついた。

・ウルトラファインバブルは成長を促進させてしまうので、矮化剤の希釈に酸素ウルトラファインバブル水を使用している。それによって、ウルトラファインバブルを使用するときと使用しない時を使い分け、花芽と等級が上がり、出荷のタイミングを思い通りコントロールできるようになってきたので、とても良い。

 

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