コナギってどんな雑草。コナギの特徴と除草のコツを紹介

コナギってどんな雑草。コナギの特徴と除草のコツを紹介

コナギは、水田でよく見られる一年生の雑草です。水稲の生育に悪影響を及ぼしやすく、水田雑草のなかでも注意すべき雑草のひとつです。コナギは窒素吸収力が強いため、水稲と競合し、その結果、水稲の初期生育が抑えられ、収量低下につながるおそれがあります。

 

 

コナギの特徴

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コナギは、本州から九州の水田に発生するミズアオイ科の一年草雑草です。草丈は通常10〜30cm程度ですが、環境によっては60cmまで成長することもあります。成長過程で葉の形が細長い線形から、卵形、そして最終的に特徴的なハート形(心臓形)へと変化し、夏から秋にかけて、青紫色の花が短い房状になって咲くのが特徴です。特徴的な花が咲く頃にはすでに防除の適期を過ぎていることも少なくありません。そのため、防除の現場では花ではなく、発生初期の姿を知っておくことが大切です。

そんなコナギは前述した通り、窒素吸収力が強く、稲よりも速く成長して養分を奪い、稲の生育に大きな悪影響を及ぼします。また土壌中に残った種子が長期間生き残ることが知られており、土壌中に含まれる休眠中の種子は翌年以降の発生源となります。ある年に十分な防除ができなかった場合、翌年以降にも発生が続く可能性があります。そのため、単年の対策だけでなく、数年単位で発生を減らしていく視点が重要です。

 

 

初期防除が重要

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コナギ対策は発生初期にしっかり抑えることが重要です。生育が進んでからでは除去しにくくなるうえ、稲との競合もすでに進んでしまっている可能性があります。そのため、田植え後の早い段階から圃場をよく観察し、コナギがいつ、どの程度発生してくるかを把握することが大切です。

除草剤の利用

なお、コナギは除草剤には比較的反応しやすいとされています。ただし、一般的な除草剤で防除しやすい分、除草剤を散布する時期を逃したり、散布後の水管理を怠ったりすると草が残ってしまいますから、やはり圃場の観察は欠かせません。除草剤を使用する際は、ラベルの使用基準や注意事項をよく守って使用してください。

また、最近ではコナギに「除草剤抵抗性雑草」が出てきています。同じ除草剤を長年使い続けるうちに、除草剤が効くはずの条件にもかかわらず雑草が多く残る場合には、抵抗性がついてしまった可能性があります。抵抗性かどうかの判断とその対策については農業試験場などに問い合わせ、相談を仰ぎます。

抵抗性への対策

抵抗性をつけさせないためにも、除草剤だけに頼らず、雑草が発生しにくい条件をつくったり、発生した雑草を物理的に抑えたりするのがポイントです。その際は、代かきや水管理、機械による除草が基本になります。

特に、代かきはコナギに限らず、水田雑草の発生を抑えるうえで重要な作業です。複数回行うことで、雑草種子の発芽や埋没状態に影響を与え、その後の発生量を減らす効果が期待されます。コナギの場合、田面を均一にすることで生えにくくします。とはいえ、代かきだけではコナギを完全に防げるわけではありません。

水管理については、深水管理がよく話題になりますが、コナギは他の雑草と異なり、深水にすると発芽しやすくなる点に注意が必要です。水位を高く保つことは、あくまで他の雑草に対する防除手段のひとつとして考える必要があります。

有機栽培や減農薬栽培においてコナギ対策の柱となるのは機械除草です。1回の機械除草では不十分な場合がありますから、初期の小さい段階で除草し、その後に遅れて出てきた株も含めて複数回抑えることが重要です。

米ぬか利用の注意

水田の雑草対策に米ぬか散布があります。農研機構の資料によると、「水稲栽培条件下において、米ぬかを施用するとコナギの個体数は減少する傾向がある」とあります。

ただし、土壌条件によってはかえってコナギが発生しやすくなることもあります。米ぬかが土壌表面の微生物によって分解される際、酸素を大量に消費します。発芽や生育に酸素を好む雑草にとっては効果的に働きますが、コナギの発芽においては好ましい条件といえます。コナギは酸素のない条件の方が発芽率が高く、米ぬか散布によって水田の水や土壌表面が高還元状態になると、発芽しやすい条件が整うおそれがあります。

 

 

最後に

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コナギ対策では、除草作業そのものだけでなく、栽培前の土壌管理が重要です。

たとえば、公益財団法人自然農法国際研究開発センターの資料には「水稲非作付け期間の高い土壌水分が、コナギの発生量と生存率を高める影響が強い」と記されています。水稲栽培前に土壌を過度に湿らせないことも、コナギの発芽・生育の抑制に有効といえます。

コナギは他の雑草とは異なる点もあり、水田の雑草対策は困難を極めることも考えられますが、発芽に適した条件を避けるために還元が進みすぎない土づくりを意識すること、加えて稲の初期生育を優勢にする栽培管理を組み合わせることで防除しやすくなるはずです。

 

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