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今さら聞けない窒素の影響について。窒素が与える影響は良い影響だけではない!?

今さら聞けない窒素の影響について。窒素が与える影響は良い影響だけではない!?

植物の生育に必要不可欠な養分であり、「肥料の3要素」とも呼ばれている窒素、リン酸、カリウム。中でも窒素はタンパク質合成の主成分であり、生育や収量に大きな影響を及ぼします。しかし誤った使い方をすると、その影響力は悪い方向に進んでしまうことも。

本記事では、窒素肥料を適切に与えるために知っておきたい、窒素が植物や環境に与える影響や窒素の与える際におさえておきたいポイントについてご紹介していきます。

 

 

窒素と植物の生育

今さら聞けない窒素の影響について。窒素が与える影響は良い影響だけではない!?|画像1

 

根から吸収される必須栄養素の中でも最も多く必要とされる窒素。茎葉の伸長を促進する栄養素であり、野菜の中でも、葉や茎を食用とする葉菜類は窒素を多く必要とします。

とはいえ、窒素は過剰に与えると植物の徒長を引き起こします。葉は大きくなるものの薄くなり、節間は長くなるものの細くなります。徒長した作物は病害虫や環境変化に弱くなり、収量低下につながります。また茎葉が過繁茂し、風通しや日当たりが悪くなることも病害虫の発生につながります。

窒素過剰の分かりやすい例が「ツルボケ」です。サツマイモやスイカなどは、肥大した根や完熟果を収穫しますが、窒素が多いと茎葉ばかりが茂り、花や果実、根の肥大が悪くなってしまいます。

もちろん窒素不足も好ましくありません。窒素が不足すると生育が悪くなり、全体的に小さく育ってしまいます。葉は黄化し、落ちてしまいますし、分枝や花芽の数も減少し、収量は低下します。

 

 

窒素肥料が環境に与える影響

今さら聞けない窒素の影響について。窒素が与える影響は良い影響だけではない!?|画像2

 

窒素肥料は適切な使い方をすれば植物の生育に良い影響を与えます。しかし窒素肥料の依存は、環境に悪影響を与えることも。

田畑に肥料としてまかれた窒素化合物は土壌中にとどまるわけではなく、自然界を循環します。例えば窒素肥料は雨によって溶け出し地表に吸収されたり、農作物に吸収されたりします。人や家畜がその農作物を食べ物や餌として体内に取り込みます。その後、下水や家畜の糞尿を通して、自然界に戻り…ということが繰り返されています。

ただ、窒素肥料を過剰に使用すると、窒素化合物が増加します。例えば、このことにより地下水中の硝酸イオンが増加すると、地下水は飲料水として適さなくなります。もちろん環境問題に発展する窒素の出どころは、自動車などを作る工場から出るものもあり、この話題は窒素肥料に限った話ではありません。

そして窒素肥料そのものが悪いというわけでもありません。作物が育ちにくい栄養不足の地域において、安定的に食糧供給を可能にするためには、肥料は役に立ちます。幸運にも農作物は、窒素肥料の与えすぎも不足も好みません。環境に配慮し、適切な施用を心がけることが、今取り組んでいる栽培だけでなく、農業の持続可能性にも重要です。

 

 

窒素肥料を上手に与えるために

今さら聞けない窒素の影響について。窒素が与える影響は良い影響だけではない!?|画像3

 

  • 土壌や作物に合わせた肥料を選ぶこと
  • 施肥のタイミングを見極めること

が肝心です。“土壌や作物に合わせた肥料を選ぶ”ためには、まず土壌や作物の状態を知ることも重要ですね。農業は気候などに左右されやすいため、変化を見逃さないよう、日々状況を捉えることが大事なことです。

土壌の状態を調べる際は、便利な「土壌分析ツール」の力を借りるのもおすすめですよ。

例えばJA全農が発売した『簡易土壌分析ツール』は、

  • 土壌分析試験紙「みどりくんⓇ」
  • 簡易測色ツール「Pico」
  • 「Pico」専用のスマートフォンアプリ

を組み合わせることで、簡便かつ正確に分析することができます。

「みどりくんⓇ」で得られた色味を「Pico」に読み取らせると、スマートフォンアプリに測定結果が送信されます。アプリには各測定項目の色味が分析濃度別に登録されており、これまで目視で判定してきた色の違いが瞬時に数値化されます。

 

参考文献

  1. 日本農業検定事務局編『新版 日本の農と食を学ぶ 上級編 ー日本農業検定1級対応ー』(2020年、一般社団法人全国農協観光協会)
  2. 黒田麻紀、柏木文吾編『農耕と園芸2017年12月号』(2017年、誠文堂新光社)
  3. 窒素-ルーラル電子図書館ー農業技術辞典NAROPEDIA
  4. 化学肥料と地球の未来|ナショナルジオグラフィック日本版サイト
  5. 窒素が環境問題?食料生産に必要な窒素肥料の落とし穴
  6. 「手軽さ」と「正確さ」を両立 スマートフォンを使った新しい土壌分析ツールを開発|JA全農

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