農業の大敵、ネズミによる被害の実情と有効なネズミ対策5選

農業の大敵、ネズミによる被害の実情と有効なネズミ対策5選

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ネズミの被害というと一般では衛生上の問題を思い浮かべる方が多いと思いますが、農家にとってのネズミ被害はそれだけではありません。出荷前の大切な農作物をかじって台無しにしてしまったり、苗や生育中の農作物を食べて育たなくしてしまうことも多々あるので、農家にとってこの上ない厄介者です。
それなら農薬をまいて駆除すれば有効な対策になると考えたくなるところですが、畑は農作物という食べ物を作るデリケートな場所です。安易に毒物をまくわけにはいかず、農業を営む上で有効なネズミ対策がとても重要になるのです。
そこで、農家の頭を悩ませているネズミ被害の実情と、ネズミ被害への対策をまとめました。

農家にとってのネズミ被害

農家が最も頭を悩ませているネズミ被害と言えば、食害です。ネズミは雑食性で食欲も旺盛、しかもネズミ算という言葉があるほど繁殖力が強いため、1組しかいなかったペアからアッと言う間に膨大な数に増えてしまいます。その増えたネズミが農作物を食べたり、そこから感染症や寄生虫を媒介することもあるので、厄介者以外の何物でもありません。
また、ネズミは門歯といって前歯の中でも中心にある歯が放っておくと伸び続けるという生態があります。これを放置していると門歯が伸びすぎて生活にも支障をきたすため、ネズミは定期的に門歯を手入れするためにものをかじったりします。この時に農作物などをかじることも多く、食害ではなくても被害につながることがあります。

ネズミ対策が一筋縄ではいかないワケ

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すでに認識されている方も多いと思いますが、ネズミはとても頭の良い動物です。一度仕掛けたワナにかかった仲間がいたりすると、そこは危険だと認識できる能力があります。環境適応力も高いため、ネズミが近づきにくいような工夫をしたとしてもその環境に適応してしまう可能性もあります。
ネズミ対策とは人間とネズミとの知恵比べという様相も呈しており、付け焼刃のような対策をするよりも抜本的な対策を一気に講じるのが効果的です。

ネズミを駆除、追い払う対策5つ

付け焼刃ではない抜本的な対策として、以下のネズミ対策をおすすめします。

殺鼠剤を使う

農業用途に限らず、ネズミ対策用としてたくさんの殺鼠剤が売られています。殺鼠剤は基本的に食べ物の中に毒性のあるものが混ざっているという形になっており、食べた直後には効かないようにするなど仲間に警戒心を抱かせないように工夫もなされています。ネズミが歩いていると思われているところや荒らされている農作物の近くに置いていくことで、一定の効果が見込めます。

ワナを仕掛ける

ネズミは常に一定のルートをたどって移動する習性があります。この習性を利用して、もしネズミの通り道を知ることができたのであれば、そこにワナを仕掛けると効果的です。
ただし、殺鼠剤と違ってネズミそのものを捕獲する必要があります(殺鼠剤は後で効いてくるので人知れずどこかで死にます)。それを見たくないという方は、ワナはあまりにも直接的なのでお勧めできないかも知れません。

超音波駆除器を使う

ネズミ忌避剤としてさまざまなものが売られていますが、くん煙は室内でないと効果が限定的なので、「音」で撃退する方法を考えたいと思います。ネズミは超音波といって人間の耳には聞こえないほどの高周波の音を嫌う習性があり、それが鳴っているところには寄り付かないというのが、超音波駆除器のメカニズムです。
しかし、相手が超音波だけに人間の耳には聞こえないので、どんな音が出ているのかを人間が判断できません。価格についてピンからキリまであるのが実情で、あまり安いものだと十分な効果が得られないという報告もあります。本格的な超音波駆除器となると1万円以上の価格になることもありますが、それでネズミを撃退できるのであれば安い買い物だと思います。

モグラ対策をする

ネズミ対策なのにモグラの対策をするというのは話の筋がずれているようにお感じかも知れませんが、農地ではモグラが通った穴をネズミの通り道になることがあります。ネズミは数センチの隙間でも自由に通り抜けられる能力を持っているため、モグラが作った穴はネズミにとってはいい隠れ道になるのです。
そこで、ネズミに自由に行動させないようにモグラ対策から始めるという考え方があります。モグラ対策としては風車やタバコ粉が有名ですが、これらの撃退グッズを使ってまずはモグラが寄り付かないようにして、それをネズミ対策につなげてみてください。

農地に他の動物が出入りできるようにする

少々意外に思われるかも知れませんが、鳥や猫など他の動物が出入りできるだけの最低限の隙間を作ってあげるのも、ネズミ対策になります。なぜなら、農地にネズミの天敵が出入りすることによって物理的な駆除や、天敵に対する警戒心から農地を守ることができるからです。
ただしこの方法は他の動物によって農地が荒らされる可能性も出てくるので、ネズミ対策に急を要する場合などに限定した方が良いと思います。

まとめ

ネズミ対策は今に始まったことではなく、古くから農家を悩ませてきた問題です。伝統的な方法から近代科学から生まれた方法まで選択の幅は広がっているので、ネズミ被害に応じて試してみてください。

 

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