オルトランってどんな農薬?何に効く?対象作物や注意点についても紹介

オルトランってどんな農薬?何に効く?対象作物や注意点についても紹介

代表的な農薬のひとつに「オルトラン」があります。アブラムシやアオムシ、ヨトウムシなどの害虫に使われる殺虫剤として知られています。

ただし、ひと口にオルトランといっても、水で薄めて散布する「水和剤」や、株元・植穴などに処理する「粒剤」などがあり、対象作物や使い方は製剤によって異なります。この記事では、オルトランの有効成分や効き方、対象となる害虫、使用時の注意点についてご紹介していきます。

 

 

オルトランとは

 

オルトランは、有効成分として「アセフェート」を含む有機リン系の殺虫剤です。

「オルトラン」という名前は商品名であり、中心となる成分はアセフェートです。

アセフェートとは

アセフェートは「アセチルコリンエステラーゼ活性を阻害する」ものです。

少し噛み砕いて説明すると、アセチルコリンエステラーゼとは、神経の情報伝達に関わる物質を分解する酵素です。この働きが妨げられると、害虫の神経系が正常に働かなくなります。その結果、害虫は活動できなくなります。

オルトランの特徴

植物体内に取り込まれて移行する「浸透移行性」がその特徴としてあげられます。薬剤が処理された場所だけでなく、植物の内部を通じて広がるため、葉裏や新芽など、薬液が直接かかりにくい部分にいる害虫にも効果が期待されます。ただし、実際の効果は作物、害虫の種類、発生状況、使用時期によって変わる点に注意が必要です。

何に効く?

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オルトランは、吸汁性害虫と食害性害虫の両方に使われます。

吸汁性害虫とは、植物の汁を吸って生育を妨げる害虫です。代表例として、アブラムシ類、アザミウマ類、ヨコバイ類、コナジラミ類などが挙げられます。これらは葉が縮れる、色が抜ける、生育が悪くなる、ウイルス病を媒介するなどの被害につながることがあります。

一方、食害性害虫は、葉や茎などを食べて直接傷める害虫です。キャベツのヨトウムシ、ハスモンヨトウ、アオムシ、コナガ、アブラムシ類、アザミウマ類などがあげられます。

野菜・花き・樹木など幅広く利用されるが……

オルトランは幅広い作物で使用できる農薬として名前を見かけますが、「オルトランなら何にでも使える」と考えるのは厳密には誤りです。農薬は、製品ごとに使える作物、対象害虫、使用量、使用時期、使用回数、使用方法が登録で決められています。

たとえば、オルトラン水和剤では、かき、いちじく、キャベツ、はくさい、レタス類、しょうが、ごぼう、オクラ、ばれいしょ、てんさい、花き類・観葉植物などに適用がある一方、作物ごとに収穫前日数や使用回数が細かく異なります。キャベツでは、アオムシやコナガなどに対して収穫30日前まで、1回散布といった条件が示されています。

粒剤の場合は、定植時の植穴処理、株元散布、は種前の播溝土壌混和など、散布剤とは異なる使い方が登録されています。

このように、同じ「オルトラン」でも、水和剤と粒剤では使い方が大きく異なりますので、必ず手元の製品ラベルや最新の農薬登録情報を確認してください。

 

 

オルトランを使うときの注意点

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オルトランに限らず、農薬を使う際に最も重要なのは、ラベルに記載された使用基準を守ることです。農薬には、作物ごとに「収穫何日前まで使えるか」「何回まで使えるか」「どのくらいの量を使うか」が決められています。これを超えて使うと、作物への残留や周辺環境への影響につながるおそれがあります。

作業時は、薬剤を吸い込んだり、皮膚や目に付着したりしないよう、マスク、手袋、長袖・長ズボンなどを着用し、作業後は手や顔をよく洗いましょう。風の強い日や、周辺に人・ペット・洗濯物・水域がある場所での散布にも注意が必要です。

抵抗性対策として、同じ薬剤に頼りすぎない

オルトランは便利な殺虫剤ですが、同じ系統の薬剤ばかりを繰り返し使うと、害虫が薬剤に強くなる「抵抗性」の問題が起こりやすくなります。とくにアブラムシ類やアザミウマ類、コナガなどは、防除が難しくなりやすい害虫として知られています。

そのため、発生初期に防除する、害虫の種類を確認してから薬剤を選ぶ、異なる作用機構の薬剤とローテーションする、被害葉や雑草を管理する、防虫ネットを活用するなど、薬剤だけに頼らない対策も組み合わせることが大切です。

 

参照サイト

オルトラン水和剤|薬剤詳細情報|農薬の検索

 

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