「プレバソン」は、コナガ、アオムシ、ヨトウムシ、ハスモンヨトウ、オオタバコガなどのチョウ目害虫の防除に使われる殺虫剤です。
有効成分は「クロラントラニリプロール」

プレバソンの主成分であるクロラントラニリプロールは、ジアミド系に分類される殺虫成分です。
簡単にいうと、この成分は害虫の筋肉の動きに関わるカルシウムの流れを乱すものです。昆虫の体では、筋肉を動かすためにカルシウムが重要な役割を持っています。クロラントラニリプロールはこの仕組みに作用し、害虫の筋肉を正常に動かせなくし、やがて害虫は活動を停止します。
チョウ目害虫を中心に効果を発揮
画像
プレバソンはチョウ目の害虫を中心に効果を発揮します。たとえば、登録内容を見ると、キャベツではコナガ、アオムシ、ヨトウムシ、ハスモンヨトウ、ハイマダラノメイガ、などが適用害虫として示されています(ハチ目であるカブラハバチ類も登録されています)。
代表的な害虫であるコナガはアブラナ科野菜で問題になりやすい害虫です。幼虫が葉を食べ、被害が進むと葉がレース状になることも。アオムシ(モンシロチョウの幼虫)はキャベツやブロッコリーなどを食害します。ヨトウムシやハスモンヨトウは夜間に活動することが多く、葉を大きく食べるため、発生に気づいたときには被害が進んでいることもあります。また、オオタバコガのように果菜類や花蕾に被害を出す害虫もいます。
プレバソンはそんな害虫に対して効果を発揮します。
フロアブルと粒剤の違い
プレバソンには、液体を水で薄めて使うフロアブル剤と、粒状の粒剤があります。
「プレバソンフロアブル5」は、水で希釈して散布したり、苗に灌注したりするタイプの製剤です(農薬登録情報では、有効成分の含有濃度は5.0%)。一方、「プレバソン粒剤」は、粒状の製剤を希釈せずに使用します。育苗トレイやペーパーポットへの散布、苗の株元への散布などが登録されています(農薬登録情報では、有効成分の含有濃度は0.50%)。
使用時期と回数に注意する
農薬でとくに大切なのが、使用時期と使用回数です。
農薬使用ではラベル記載事項の遵守が基本であり、適用のない作物に使わないこと、定められた量や濃度を超えないこと、使用時期と総使用回数を守ることが重要です。登録情報を確認し、条件にしたがって利用するようにしてください。
また、本剤の使用回数と「クロラントラニリプロールを含む農薬の総使用回数」は別に考える必要があります。同じ成分を繰り返し使いすぎると、抵抗性害虫の発達にもつながりますから、同じ系統の薬剤ばかりに頼る防除は避けたいところです。作用機構の異なる薬剤とローテーションする、発生初期に防除する、防虫ネットなどの物理的対策も組み合わせる、といった考え方が重要です。
防除体系の一部として

どの農薬にもいえることですが、どんな害虫にも効く万能薬はありません。また、害虫が多発してから薬剤だけで抑えようとすると、防除が難しくなる場合もあります。
大切なのは、畑をよく観察し、害虫が発生する初期の段階を見逃さないことです。加えて、防虫ネット、残さ処理、適切な植え付け時期、雑草管理、天敵への配慮などと組み合わせることで、農薬の使用量を抑えながら安定した栽培につなげやすくなります。
プレバソン使用時には、登録内容に沿って使うこと、同じ系統に頼りすぎないこと、使用記録を残すことが欠かせません。
参照サイト










