野菜を美味しく育てる「以外」で売上をアップする方法。マルシェ出店や包装を工夫するだけで売上アップ!?

野菜を美味しく育てる「以外」で売上をアップする方法。マルシェ出店や包装を工夫するだけで売上アップ!?

農業において、農作物を美味しく育てることも大切なことですが、生業をする上で売上を上げることも重要です。そこで本記事では、野菜を美味しく育てる「以外」で売上をアップさせる方法についてご紹介していきます。

 

 

包装を工夫してみる

野菜を美味しく育てる「以外」で売上をアップする方法。マルシェ出店や包装を工夫するだけで売上アップ!?|画像1

 

2020年9月に刊行された『現代農業9月号』には、野菜の包装を工夫することで売上をアップさせる方法が紹介されていました。その方法は、ミニトマトを販売する際、普通の防曇袋に詰めた後に三角錐になるように留めるだけ。

市販のミニトマトはフタ付きパックに詰められている印象がありますが、フタ付きパックより中身がよく見え、その特殊な形から他の出荷者やお客様に雑に扱われることもなく、そして高く売ることができるのだとか。防曇袋は大量注文すればフタ付きパックよりも安く、コストもかかりません。

 

 

出店先を工夫してみる

野菜を美味しく育てる「以外」で売上をアップする方法。マルシェ出店や包装を工夫するだけで売上アップ!?|画像2

 

包装を工夫するだけで売上が変わる例を紹介しましたが、マルシェなどに出店する際は出店先を工夫してみましょう。

利益を上げるためには、出店するマルシェの場所と客層を見極めて価格設定をすることが重要です。マルシェに足を運ぶお客様は、マルシェに並ぶ野菜に対してさまざまなイメージを抱いています。それが「新鮮さ」なのか「美味しさ」なのか「安さ」なのかはお客様一人一人異なりますが、出店先の地域周辺を歩いてみれば、どのような人が暮らしている街なのかを知ることができ、ある程度客層も把握できるはずです。

「安さ」を求めてマルシェへやってくるお客様は、どんなに野菜のクオリティが高く美味しくても、やや高い価格設定の野菜には手を伸ばさないはずです。客層に見合った商品を販売する、ないしは、自身が納得できる価格で売れる出店先を探しましょう。

 

 

間引き菜が商品になることも!

野菜を美味しく育てる「以外」で売上をアップする方法。マルシェ出店や包装を工夫するだけで売上アップ!?|画像3

 

面白いことに、野菜を美味しく育てる上で生じる「間引き菜」がそのまま商品になることもあります。間引き菜や規格外品などは、一般的に本来の価格より低価格で販売されることがほとんどかと思いますが、その形状がニーズに合えば、価値の高い商品に変わることがあります。

定番野菜のみならず、日本では珍しい野菜などを栽培するタケイファームでは、フレンチやイタリアンなどのレストランで、料理の盛り付けに小さな野菜が好まれていることに気づき、本来であれば間引き菜となる小さなサイズの野菜を販売しています。その際、「間引き菜」として販売するのではなく、ミニサイズの立派な商品として栽培・販売しています。

とはいえ、全ての間引き菜がミニサイズの商品として売れるというわけではありません。

タケイファームの事例では、ミニサイズのニンジンを販売する際、労力削減と鮮度を落ちにくくするため、ニンジンについた土は洗わずに販売しています。この背景には、間引き菜を洗ってから販売するとなると、どのくらいの時間と労力がかかるのか、売上はその労力に見合う価格かどうかなどがあります。間引き菜の販売は、考えられた上での選択なのです。

普段以上に時間や労力がかかる、思うような利益があがらないのであれば、別の方法を考える必要がありますが、先に紹介した事例のように、工夫一つで売上アップにつながる可能性はあります。ぜひ売り方や売り先について検討してみてください。

 

参考文献

  1. 現代農業9月号(一般社団法人農山漁村文化協会、2020年9月)
  2. マルシェの売り上げはもっと増える! だれでもできる工夫とは
  3. 皿に合わせて野菜を作る? 間引き菜を商品にする方法

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