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猛暑対策に!農業用遮光ネットの活用法

猛暑対策に!農業用遮光ネットの活用法

近年、30℃を超える「真夏日」や35℃を超える「猛暑日」は珍しいものではなくなりつつあります。しかし「真夏日」や「猛暑日」は、秋冬野菜の種まきを行いたい農家にとって、発芽や育苗の失敗を招く厄介な存在です。発芽や育苗をうまく促すためには、猛暑対策が必須となります。

そこで本記事では猛暑対策に役立つ「農業用遮光ネット」について紹介していきます。

 

 

農業用遮光ネットについて

猛暑対策に!農業用遮光ネットの活用法|画像1

 

農業用遮光ネットは、農作物への直射日光を遮るのに役立ちます。

夏場の強い日光は、葉や芽を痛める原因となるだけでなく、土壌や農作物自身の温度を上昇させてしまい、生育に悪影響を及ぼすことがあります。植物を覆うようにして農業用遮光ネットを設置すれば、これらの悪影響を防ぐことができます。

農業用遮光ネットは遮光効果だけでなく、風を遮る効果もあります。そのため、冬場の霜害を防止したり、土壌の保温をしたり、夏場とは逆の環境でも役立てることができます。
高密度ポリエチレンなどを素材とし、軽量で丈夫なのも遮光資材としての魅力のひとつです。

農業用遮光ネットを活用するときの注意点

遮光や保温に役立つ農業用遮光ネットですが、目的に応じて遮光ネットの色やネットの目の粗さなどを調整する必要があります。農作物ごとに必要とする気象条件は異なります。遮光率の高いネットを使用したことで必要以上に日光が遮られてしまい、かえって植物が生育不良に陥ることも。また、猛暑日が続く年もあれば「冷夏」になる年もあります。年ごとに気象条件も異なりますから、農作物や気象条件によって遮光ネットを使い分けられるようになるといいですね。

遮光ネットの効果

とはいえ、35℃を超える猛暑日に耐えられる農作物はそこまで多くありません。例えばレタスやキャベツは高温になると発芽しにくい特徴があります。

<発芽しにくくなる温度条件>

  • レタス 25℃以上
  • キャベツ 30℃以上

そのような農作物に対しては、遮光ネットが役立ちます。遮光ネットを被覆することで日光による地温上昇を抑えることができます。地温が低下すれば発芽適温に近づけやすくなり、発芽が安定します。

また遮光ネットを作物の上に直接かぶせることで土壌水分を保つ効果も。遮光ネットをベタがけすると、単に保温・保湿されるだけでなく、強い雨が降っても直接土壌に雨が当たらないため、雨があがった翌日に土が固まってしまうのを避けることもできます。

ただし、遮光ネットのかけっぱなしはNGです。発芽後も被せておくと徒長してしまうので、発芽後は遮光ネットを取り除くようにしましょう。

 

 

素材別の違い

猛暑対策に!農業用遮光ネットの活用法|画像2

 

平織

横糸と縦糸を織った織物です。耐久性に優れ、市販されている平織の遮光ネットは遮光率が30〜95%と幅広く、使用用途によって選びやすいのが特徴です。遮光率が低めのものは花や観光植物などを育てるのに、遮光率が高めのものは薄暗い環境で育つ農作物に役立ちます。夏場、熱がこもりやすいハウス内に張れば、作業環境を快適にすることもできます。

ラッセル織

遮光率40〜75 %の織物です。平織に比べて、目がズレたりカットしたときに切り口がほつれたりしにくいのが特徴です。農作物の葉焼け防止や果実の遮光におすすめの素材です。屋根や室内に張って日よけとして活用することもできます。

カラミ織

遮光率は30〜85%と幅広い、平織とラッセル織の特徴を併せもつ織物です。目がズレにくく、耐久性が高いのが特徴です。遮光率が低いものは育苗や果実の遮光に、遮光率が高いものは遮光だけでなく、冬場の防霜にも役立ちます。

 

 

色別活用法

猛暑対策に!農業用遮光ネットの活用法|画像3

 

白色

白色は温度上昇を防ぎたいときに役立ちます。可視光線だけでなく赤外線も反射し、温度上昇を軽減します。強い日光によって味や色に変化が生じてしまう野菜等に使用するのがおすすめです。

また白色であれば、ハウス内に張ってもハウス内を明るく保つことができるという利点もあります。

黒色

可視光線や赤外線を吸収する黒色は、温度が上がりやすい難点はありますが、耐光性があり汚れが目立ちにくいという利点があります。遮光を徹底する必要がある場合には、黒色が役立ちますが、通常の野菜栽培においては

  • 徒長
  • 生育不良
  • 光合成能力の低下

などが起こる可能性が高い点を忘れないようにしましょう。

シルバー

白色と同様、太陽光を反射します。それでいて遮熱性も高いので、黒色のような温度上昇はありません。また白色の場合、汚れがつくと目立つだけでなく遮光率にも変化が生じてしまうのですが、シルバーであれば汚れが目立たず、遮光率もそこまで激しく影響が出ません。

こんな色も!

遮光ネットの用途・効果とは少々異なりますが、「青色」のものもあります。青色のネットは葉野菜の生育に役立ちます。レタスやほうれん草などの野菜は、

  • 赤色の光 養分を蓄える
  • 青色の光 組織を形成する

と、光の色を使い分けていることがわかっています。青色ネットを被せることで、植物の特性を利用し、効率よく育てることができます。

素材と色の組み合わせに注目するのも◎

素材や色によって効果が異なります。農作物の品種やどのような条件で育ちやすいのか、性質などをあらかじめ調べた上で、遮光ネットを使い分けましょう。素材と色の組み合わせに注目するのもいいでしょう。

参考文献

  1. 遮光ネットの種類と選び方【通販モノタロウ】
  2. 夏の菜園を日差し&高温から守る工夫 タキイネット通販
  3. 農業用遮光ネットは白?黒?シルバー?選び方を教えます! AGRI PICK
  4. 日除けネット遮熱効果実験

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