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注目高まる葉っぱビジネスとは。外食業界等に重宝されるのは野菜や果物だけではなかった!?

注目高まる葉っぱビジネスとは。外食業界等に重宝されるのは野菜や果物だけではなかった!?

高齢者を中心とした「葉っぱビジネス」が一時期話題となりました。葉っぱビジネスとは、「つまもの」と呼ばれる、料理を彩る季節の葉っぱや花を栽培・出荷・販売するビジネスのことを指します。

「葉っぱビジネス」は、徳島県上勝町に本社を置く株式会社いろどりの例が有名です。代表取締役社長である横石知二氏が、店にいた女性たちが料理に添えられていた赤い紅葉に感銘を受けているのを見て発端した葉っぱビジネス。1986年につまもの「彩」の販売を開始したことで、葉っぱビジネスは町の新しい産業となり、高齢化が進んでいた町が活性化しました。

本記事では、そんな葉っぱビジネスについて紹介していきます。

 

 

葉っぱビジネスに関心が集まる理由

注目高まる葉っぱビジネスとは。外食業界等に重宝されるのは野菜や果物だけではなかった!?|画像1

 

徳島県上勝町の葉っぱビジネスから学べることはたくさんあります。

地域資源の活用例である

先でも紹介しましたが、葉っぱビジネスは、今まで考えもしなかったニーズを発掘したことから始まっています。

地元の人々は、当初「葉っぱを販売する」というアイデアに後ろ向きでした。しかしこの「葉っぱ」という地域資源をお金に換えることができれば、その地域の経済を活発化させることができます。

「葉っぱを売ってまで稼ぎたくない」という声もあったと聞きますが、「葉っぱこそ重要な地域資源である」ということが伝わったことで、今まで見過ごしてきた地域資源を活用できるようになったのです。

町の経済と福祉が発展した例である

地域資源である葉っぱを販売することで、町の経済が発展しました。町は高齢化が進んでいましたが、高齢者たちが葉っぱビジネスに参加することで、彼らは年金に加えて、葉っぱビジネスでの年収をも得られるようになりました。

加えて高齢者たちは、葉っぱの栽培・出荷・販売の過程で、健康維持や寝たきり予防、認知症予防までできるようになりました。葉っぱを収穫するため、畑や山を動き回ることで足腰は強くなります。葉っぱの品質管理のため、指先を使う作業をすれば、脳の活性化につながります。

 

 

葉っぱビジネス事例

注目高まる葉っぱビジネスとは。外食業界等に重宝されるのは野菜や果物だけではなかった!?|画像2

 

徳島県上勝町の葉っぱビジネスにおいては、地域資源の活用や町の経済、福祉への発展が注目を集めています。ですが葉っぱビジネスが注目を集めているのはそれだけではありません。

以下で紹介する事例の中には、決して「元手が0」というわけではないと思いますが、庭にあった木や畑にあった木を活用して葉っぱビジネスを始めている人もいます。

「ニーズさえあれば、すぐにビジネスを始めることができる」そんな魅力にも溢れています。

縁起物の葉っぱの事例

静岡県のとある農家では、庭に生えていたナンテンの樹を葉っぱビジネスに活用しています。「正月の縁起物」として販売していますが、実がついている枝物も、実がついていない枝物も売れるとのこと。なお価格は2枝で250〜280円。

また挿木で数を増やすことができます。苗木を購入すると、1つ750円ほどするそうですから、挿木で増やせるのは便利ですね。ただし挿木の場合、100%うまく成長するわけではないらしく、約30%ロスが出るとのこと。

ハーブや果樹の葉っぱの事例

こちらの事例も静岡県。畑の土手に自生しているホオノキの葉をレストランやホテルで使えないかと提案したことから始まった葉っぱビジネスです。ホオノキの葉は1枚120円で販売されています。

またローリエやレモンといったハーブや果樹の葉っぱも販売しているとのことです。レストラン等に付き合いのある農家さんは、葉っぱビジネスの流通先として提案してみてはいかがでしょうか。

ドクダミと農業体験の事例

ドクダミの葉を販売しているフレッシュファーム「奥本」。ここでは薬草であるドクダミを収穫・販売するだけでなく、その収穫体験もビジネスとして活用しています。HPには、ここで栽培している農作物の収穫体験を予約できるフォーマットがあります。

ただ収穫し、販売するだけでなく、あらゆるビジネスチャンスを活かした例といえます。

 

 

葉っぱビジネス成功事例から学べること

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畑近くに需要のありそうな葉のなる樹がある農家さんは、葉っぱビジネスに強く関心を抱いたことでしょう。葉っぱビジネスの成功事例から学べることはたくさんありますが、難しい点もあります。

ニーズを掴む必要がある

株式会社いろどりの葉っぱビジネスも、ご紹介した葉っぱビジネスの事例も、ニーズをうまく掴んでいるからこそ成り立っていると言えます。

地域資源という商品や生産者の存在があっても、ニーズがなければモノは売れません。葉っぱビジネスを成功させた株式会社いろどりの社長・横石氏は、農協やレストランなどを巡り、流通や顧客の開拓に励みました。ニーズを掴み、売り先を広げて、ビジネスを発展させました。

生産者側へのアプローチのうまさ

また横石氏は、上勝町の高齢者たちとのコミュニケーションを欠かしませんでした。売り上げにつながるようなビジネスをしていなかった高齢者たちの意識を変えるために、コミュニケーションをとり続け、彼らが働く上で最善な生産体制を導入したのです。

葉っぱビジネス成功事例から学べることは多々ありますが、株式会社いろどりは唯一無二な存在感を放っていますから、今からただ葉っぱビジネスを始めようとしても難しいかもしれません。

葉っぱビジネスに関心がある場合には、株式会社いろどりと張るのではなく、身近なところでニーズが隠れていないか探るところから始めてみてはいかがでしょうか。

 

参考文献

  1. 「葉っぱビジネス」の仕掛け人が語る、高齢者活用の重要性 事業構想
  2. 月刊 現代農業2019年11月号 ナンテン
  3. 月刊 現代農業2019年11月号 ホオノキ ローリエ レモン カキ
  4. フレッシュファーム「奥本」
  5. 「葉っぱビジネス」の成功を支える絶妙な仕組みとは

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