クマによる農作物被害の実情と田畑と人命を守るための3大対策

クマによる農作物被害の実情と田畑と人命を守るための3大対策

クマによる農作物被害の実情と田畑と人命を守るための3大対策│画像1

全国各地で出没事例が増えており、それに伴って死亡事故を含む人身事故も増えているのがクマの被害です。
クマは肉食動物ではないので人間が捕食されるということはほとんどないのですが、畑の農作物を荒らされる被害が全国で多発しています。農家にとってクマは害獣として認識するべき動物となっており、遭遇してしまった時の人身事故も含めて生態や注意点、農作物被害の対策を押さえておきたいところです。

依然として高いクマによる農作物被害額

農作物を荒らされるというと、シカやイノシシなどが真っ先に思い浮かぶ方も多いかも知れません。実際に被害状況を見るとこれらの動物の存在感は大きいのですが、クマによる被害も看過できないレベルになっています。
以下は農林水産省がまとめた2010年までのクマによる農作物被害量の推移です。

クマによる農作物被害の実情と田畑と人命を守るための3大対策│画1
出典:https://www.env.go.jp/nature/choju/conf/conf_wp/conf04-01/mat01_1.pdf

 

右肩上がりで増え続けているというわけではありませんが、1990年と比べると4倍にも膨れ上がっていることが分かります。同じ調査で被害金額も公表されているのですが、2010年の被害金額は約60億円となっています。
こうしたクマによる農作物被害を防ぐには、クマの生態を知った上での対策が有効です。

ツキノワグマの生態と農作物被害の関係

ここでいう「クマ」というのは、主にツキノワグマのことを指しています。日本にはツキノワグマの他にヒグマも生息していますが、ヒグマは個体数が少ない上に北海道にしか生息していないこともあり、クマによる被害というとツキノワグマのことを指していると考えて良いと思います。

クマは本来、山の中にある食べ物で生活をしています。
近年になって全国的にクマの出没事例が多くなっているのは、山が荒廃して食べ物がなくなっているからだという指摘があります。

もちろんそれも原因のひとつではあると思いますが、それ以外にも原因はあります。
他の原因として最も大きいのは、「人里に食べ物がある(しかもおいしい)ことを知ってしまっている」ことです。
クマも食べていかないと命が続かないので、食べ物を探すのに必死です。特に山に食べ物が少なくなる夏場に、人里に果物や野菜があることを知ってしまうとクマは少々のリスクを冒してでもそれを食べようとします。

本来クマはとても臆病な生き物で、人間がいると分かるだけで避けて逃げようとします。その生態から考えられないような大胆な「犯行」を繰り返すのは、そのリスクを上回るだけの魅力が畑にはあるのです。

ツキノワグマの食性から注意したい作物

夏場に食べ物を求めて山から降りてくることが多いクマなので、夏の農作物が狙われやすい傾向があります。夏の畑にある農作物として、果物では桃やリンゴ、野菜ではトウモロコシを特に好みます。

秋になるとクマは冬眠の準備を始めるので食欲が旺盛になり、山にある食べ物だけでなく畑にある果物などを狙うようになります。秋に注意したい農作物としては柿や栗が挙げられます。農家の方々にとって柿や栗は出荷用というより庭木、自家消費用ということも多いと思いますが、こうした農作物が人里にあることでクマに対して「ここに食べ物がある」と教えてしまうことになります。

クマによる農作物被害を防ぐ対策3つ

ツキノワグマの生態や好んで食べる農作物について理解したところで、有効な対策の解説に進みたいと思います。クマによる被害を防ぐには、「人里への接近を防ぐ」「畑への侵入を防ぐ」という2つの段階を踏む必要があります。そこから導かれた3つの対策を順に解説します。

①不要な果樹と放棄作物の除去

人間が食べないために放置されている果樹があると、それがクマにとっての食べ物となります。柿や栗の木が不要なまま放置されている場合は、伐採しておきます。
また、食べごろを過ぎてしまった放棄作物や、畑のそばに廃棄した果実や野菜などもクマの食べ物になるため、これらも放置せずに適切に処理しましょう。

②音を鳴らしてクマに恐怖心を与える

クマがとても臆病な動物であるという習性をいかして、ラジオや撃退用のスピーカーなどを使って、音でクマを威嚇すると「ここは危険だ」という認識を植え付けることができるので、有効な対策となります。
クマは一度危険だと感じた場所には近寄ってこないので、継続的にこうした対策を打つことでクマの出没による人身事故を防ぐ効果も期待できます。これは1ヶ所の田畑で行うだけでは、その田畑に近寄らないだけで他の農家の田畑に近寄ってくる可能性が残ります。
こうした対策は集落ぐるみ、地域ぐるみで行うことが重要です。

③電気柵で物理的に接近を阻止する

クマ用の電気柵が売られているので、それを田畑の周りに張り巡らせることでクマの侵入を防ぐことができます。以下は福島県が推奨しているクマ用電気柵の設置例で、これにならった形で電気柵を設置することで電気ショックによる物理的な手段でクマの侵入を阻止できます。

クマによる農作物被害の実情と田畑と人命を守るための3大対策│画2
出典:https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/10517.pdf

 

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