その電気柵は大丈夫?鳥獣対策に設置した電気柵で知らずに加害者に

その電気柵は大丈夫?鳥獣対策に設置した電気柵で知らずに加害者に

電気柵で知らないうちに加害者に…

その電気柵は大丈夫?鳥獣対策に設置した電気柵で知らずに加害者に?│画像1

農家の方にとって、畑を荒らす獣に対する鳥獣対策は不可欠です。
鳥獣対策の方法の1つに、電気柵という方法があります。
自分がその場にいなくても獣を追い払ってくれる便利な鳥獣対策法ですが、この電気柵によって痛ましい事件がありました。

2015年7月19日、静岡県西伊豆町で、不適切に自作された電気柵が破損によって電線が水に浸かった状態になり、川で遊んでいた7人が感電し、そのうちの2人が死亡したのです。
この電気柵には安全装置がなかったとのことで、予期せぬ加害者となってしまった男性は罪の意識に耐えられなかったのか、後に自ら死を選びました。

電気柵は、常に自分が見ていられない場所に設置するものです。しかも常に電気が流れています。
そのため、自分が見ていないときに誰が触れるかわかりません。いつ自分が加害者になるのかわからないのです。
設置する際はもちろん、破損があれば前述のような事故の原因となるので、設置した後も破損などがないか日々確認しなければなりません。

近年は田舎暮らしブーム等で、その土地に新しく加わった人が農業を始めるケースが多く見られます。
そういった人たちは、鳥獣対策として比較的気軽に電気柵を設置する傾向があるようです。
しかし、電気柵には上記で起こった事件のような怖さがあります。
常に電気が流れている柵である以上、自分が加害者になる可能性が常につきまとう鳥獣対策ということを肝に銘じ、自分が予期せぬ加害者にならないように適切に設置しなければならないのです。

この記事では、電気柵の設置に関する決まりを法律的な観点も含めてご紹介します。

 

電気柵に関する法律上の扱いは?

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電気柵は、法律的には「屋外において裸電線を固定して施設した柵であって、その裸電線に充電して使用するもの」と定義されています。
使用できるケースも限られており、以下のように定められています。

・農地や牧場などにおいて、野獣の侵入を防ぐ場合
・牧場などにおいて、家畜の脱出を防止するために施設する場合
・上記2つの場合に限り、感電や火災のおそれがない用に施設する場合

つまり、農地や牧場以外で使ってはいけませんし、人間の泥棒対策等の目的で設置してはいけないのです。
あくまで害獣対策で設置するものなので、通電することでテレビやラジオ等の電波に影響を与える目的があってもいけません。
当然ですが、感電や火災の危険性があるのは論外です。

ここまでを踏まえて、電気柵における細かな法律上の扱いをご紹介します。

まず、通常の商用電源(AC100ボルトまたは200ボルト)を直接電気柵に使ってはいけません。
上記のような電源を使う場合やACアダプタを使う場合、電源には漏電遮断器を接続する義務が法令で決められています。

さらに、商用電源を使用する機種には電気柵を製造したメーカーがPSEマークという物を表示する法律上の義務が課せられています。
メーカー側の義務ではあるのですが、実際に使用する設置者の方でも、このマークがあるかどうかを確認しておきましょう。

また、電気柵には周囲から見やすいように、電気柵が存在することや危険である旨を明記した表示板を設置しなければなりません。
表示した後も、周囲の農作物や雑草などで隠れてしまわないように注意を配る必要があります。

 

電気柵を設置するときと設置した後の注意点

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電気柵は、まず設置する場所に気をつけなければなりません。人から視認しにくい場所はNGです。
前述のように警告用の表示版を掲示しなければならないので、電気柵の存在がわかる場所にしておきましょう。
また、水路や川の周りは避けた方が良いでしょう。

設置した後であってもメンテナンスが必要です。
電気柵は、その頑丈さで鳥獣を防ぐものではありませんので大きな動物がぶつかれば破損して漏電します。
定期的に破損箇所がないか見回るようにしましょう。

前述の警告表示が伸びた草などに隠れては意味がありませんし、何より電気柵の通電部分に下草などが接触していると電気が地面に逃げてしまいます。
設置の際にはきれいに下草を刈っておき、見回りの際にも下草の伸び具合をチェックして、伸びた草は刈り取りましょう。

なお、電気柵には常に電気を流すのではなく、1秒毎など定期的・断続的に電気を流すものもあります。
常時通電をしているものよりは安全性が高いので、そういった機種を選ぶことも大切です。

電気を流す時間帯の設定にも気を配りましょう。
人間が活動する昼間の時間帯には電気を止めておき、夜以降に電気を流すことでも効果があります。
農作物に害を与える野生動物の活動時間帯を見極めることが大切です。

上記のように、電気柵は設置する際にも設置した後にも注意と労力が必要な鳥獣対策方法です。

 

まとめ

設置の前には「本当に電気柵でないとダメなのか?」「他の鳥獣対策はダメなのか?」と自問自答し、設置したらメンテナンスを欠かさないようにしましょう。
労力はかかりますが、意図せぬ加害者になってしまわないために必要なことなのです。

 

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