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“食べられる花”エディブルフラワー。栽培方法と気になる栄養について

“食べられる花”エディブルフラワー。栽培方法と気になる栄養について

昨今、インスタグラムなどにアップするため「映える」ものが注目を集めています。例えばケーキやサラダなどに散りばめられた色とりどりの花びらなどがそのひとつ。この色とりどりの花びらの中には、時にただの飾りではない「食べられる」花が含まれています。

 

 

エディブルフラワーとは

“食べられる花”エディブルフラワー。栽培方法と気になる栄養について|画像1

 

エディブルフラワーとは、食用として育てられている花のことを指します。観賞用の花の場合、植物そのものに毒性があったり、育てられる段階で食用不可の農薬が使われていることがあります。しかしエディブルフラワーは農林水産省のガイドラインに沿って育てられ、毒性はありません。

代表的なエディブルフラワーには、

  • スナップドラゴン(キンギョソウ)
    (花びらもガクもやわらかく、味も香りも淡白)
  • パンジー
  • アリッサム
    (菜の花と同じアブラナ科の植物)
  • フキノトウ
    (つぼみの状態を天ぷらなどにしていただく)
  • ベゴニア
  • バラ
  • マリーゴールド

などが挙げられます。

エディブルフラワーは食べられますが、その味は種類によって異なります。基本的にはあまりクセのない、淡白な味のものが多いです。もちろんクセのあるものもありますが、育てるときの光量、水分量の調整により特有のえぐみや苦味を取り除く取り組みも広がっています。

 

 

エディブルフラワーの栽培方法

“食べられる花”エディブルフラワー。栽培方法と気になる栄養について|画像2

 

エディブルフラワーの栽培は、市販されている化学肥料(食用可能なもの)でも問題なく育ちます。が、観賞用の花と違って「口に入る」花のため、有機肥料などを使用してじっくり育てる農家さんが多いようですね。

エディブルフラワー出荷までの大まかな流れは、

  1. 種をまく
  2. 栽培する
  3. 収穫する
  4. ゴミなどを取り除く
  5. 出荷する

となっています。

種をまく際は、花き栽培や野菜栽培と同様、水や温度、肥料などを細かく調整します。無事芽が出たら、じっくり丁寧に栽培していきます。農薬を使用しない栽培方法を試みる場合には、温度変化による病気の発生や害虫被害に逢わないよう細心の注意が必要です。

またエディブルフラワーは「口に入る」花であり、食卓に彩りをもたらす花です。そのため、検品と配送時の梱包にはとても気を遣います。エディブルフラワーは野菜に比べて形が崩れやすいため、調理の前にガシガシ洗うことができません。形の崩れやすさから、配送時の梱包にも注意が必要です。配送時の温度にも気を配る必要があります。収穫した時点で花は枯れていきますから、少しでも鮮度を保つために湿度と温度に注意しなければなりません。配送される際には基本的にクール便で発送され、鮮度が保たれます。

 

 

栽培する際の注意点

“食べられる花”エディブルフラワー。栽培方法と気になる栄養について|画像3

 

エディブルフラワーを栽培する際には、以下の点に注意しましょう。

  1. 観賞用の花とは分けて栽培する
  2. エディブルフラワー用の種、苗を使用する
  3. 病害虫予防に力を注ぐ

冒頭でも述べましたが、エディブルフラワーは観賞用の花とは違って食用として育てられます。そのため「観賞用とは全く違う育て方をするもの」という意識で育てる必要があります。

もし分けずに育ててしまうと、観賞用の花の栽培のために使用していた農薬が付着したり、毒性のある花と混ざってしまう可能性があります。そのような事態を防ぐためには、必ず分けて栽培する必要があります。

なお、エディブルフラワー用の指定農薬は多くありません。そのため化学農薬を使用せず、農薬を使用したとしても「有機JAS認定」のものだけを使う農家さんが多いです。

先で紹介したエディブルフラワーのほとんどが、観賞用としても親しまれているものばかりです。しかし観賞用の種、苗からエディブルフラワーを栽培し始めるのはオススメしません。種、苗の時点で、食用不可の農薬が使用されている可能性があるからです。あくまで可能性の話ですが、販売されている種、苗から薬品の使用有無を調べるのは困難です。そのため、栽培を始めるときには「エディブルフラワー専用」を選びましょう。

またエディブルフラワーに限った話ではありませんが、病害虫予防に力を注ぎましょう。防虫ネットを使う、室内での栽培に特化するなど、予防対策が重要です。もし害虫被害に遭ってしまった場合には、木酢液等の天然由来の原料でできた防虫剤で対策しましょう!

 

 

エディブルフラワーの栄養

“食べられる花”エディブルフラワー。栽培方法と気になる栄養について|画像4

 

エディブルフラワーに含まれる栄養は種類によっても異なりますが、野菜並みの栄養素を含んだ花もあります。色とりどりのエディブルフラワーには、機能性成分をもつ色素が多く含まれていると言われています。こちらのHP(リンク:参考文献5)ではエディブルフラワーに含まれる栄養価がまとめられています。花によっては、色素の濃い野菜以上のビタミン、ミネラルを含むものもあります。エディブルフラワー「だけ」を食べるという機会はほとんどありませんが、高い栄養価に注目が集まっています。

 

近年、6次産業が広まりつつありますが、エディブルフラワーを使うことで、色とりどりの商品を生み出すことができます。島根県の庭園「由志園」は日本一のぼたんの産地なのですが、えびせんべいにぼたんの花を練りこんだ「ぼたんせんべい」を販売しています。同じく島根県ではビオラなどのエディブルフラワーを押し花に加工し、生地には地元の野菜や果物を使用したタルトにのせ、販売しています。見た目にも美しいエディブルフラワーは消費者の目をひきますよ!

 

参考文献

  1. 特集2 食材まるかじり 花を食べる。(1)
  2. 種や苗から!エディブルフラワーを栽培しよう
  3. 出荷・誕生|エディブルフラワー専門店 HanaLabo(ハナラボ)
  4. 食べられる花を育てよう エディブルフラワーの魅力
  5. 栄養と取扱い|エディブルフラワー専門店 HanaLabo(ハナラボ)
  6. 特集2 食材まるかじり 花を食べる。(3)

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